パンとスパークリングワインについて

パンとワインを合わせる場合、素材やソースについて考えながらワインを選ぶということを今までにお話してきましたが、スパークリングワインは料理との相性を考えず、ほとんどの食材と合わせることができます。

そこで、本日はスパークリングワインの特徴と、少し変わったパンとの合わせ方をお伝えしたいと思います。

☆ポイント☆
・スパークリングワインの種類
・合わせる食材は基本何でもOK
・パンとワインの香りのペアリング

まずはスパークリングワインについて少し学んでおきましょう。
スパークリングワインは名前の通り、シュワシュワなワインのことです。
飲みやすいのですが、ワインなのでアルコール度数は10度以上あります。
作り方は、まず普通のワインを醸造し、そのワインに次のどれかの方法で炭酸成分をワインに入れます。

【トラディショナル方式】ボトルに詰めたワイン1本1本に酵母と糖分を入れて再度発酵をさせます。その際ワインを密閉させ、発酵時に出る炭酸分(二酸化炭素)をワインに閉じ込めます。フランスのシャンパーニュやスペインのカヴァなどはこの方法で作ります。
【シャルマ方式】大きなタンクに入っているワインに酵母と糖分を入れてまとめて再度発酵をさせる。トラディショナル方式に比べてまとめて発酵をさせられるのでコストが抑えられるのが特徴です。
【炭酸ガス注入方式】ワインに直接炭酸ガスを吹き込む方法です。

日本に輸入されるスパークリングワインは、高級なものが多いので、手間のかかるトラディショナル方式で作られたものが多い状況です。

では続いて食材との相性を見てみましょう。
スパークリングワインは、素材の魅力を壊すことはありません。生ものやクセのある食材と食べる場合もスパークリングワインを選んでおけば失敗はありません。
言い換えると、先に記載した赤ワイン、白ワインなどのように食材とのペアリングを求めて選ぶというわけではないので面白味はないかもしれません。香りの強い素材、迷ったときなどはまずはスパークリングワインを選択してみてください。

それでは、スパークリングワインとパンでペアリングはできないのでしょうか?そんなことはありません。スパークリングワインにも色々な特徴がありますので、パンと合わせられるものをご紹介いたします。
トラディショナル方式で作るスパークリングワイン(シャンパーニュ)はワインを再度発酵させると申しましたが、そこで瓶に酵母を入れる工程がありました。その発酵の過程で、パンと同じようなイースト香のようなものが出てきます。そこに樽の香ばしさがつく(樽熟成をしている)とトースト香が出てきます。もう一つ、シャルドネ種を使い、樽熟成をしているものの一部には、そこにさらにバターの香りがのり、ブリオッシュの香りが出てくることがあります。
そんなパンとワインの香りでペアリングをとってみるのも一つの方法として面白いのではないでしょうか?

SakeWineLover

20年ほど前に訪れたフレンチレストランにて一流のソムリエのサービスを受けて、ワインと料理を一緒にいただくことでの相乗効果に魅了される。ワインだけではなく、日本酒や焼酎、リキュールなど、地域に根差したお酒と世界各国のパンとのペアリングを常に模索しています。 好きなワインはパワフルなオーストラリアワイン、繊細なフランスワイン。最近は日本ワインについてもパンとの相性を深く探っています。 ワイン講師やレストランへの酒類全般のプロデュースを行ない、出張ワイン会などを企画開催しております。このコラムをきっかけに、パンとお酒のペアリングを色々な角度から検証してまいります。

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2件のフィードバック

  1. yasyas より:

    「迷ったときなどはまずはスパークリングワイン」なるほど!シャンパンはいつも飲めないので、スペインのCAVAかな?
    ワイン酵母以外でぶどうの品種や醸造樽で香りが変わるのですね、スパークリングワインも奥が深そうです。
    トースト香にも出会ってみたいです(^^♪

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