パンとワインの関わり

こんにちは。前回からスタートしたパン呑みコラム。パンとワインの関わりについてお話したいと思います。

☆ポイント☆
・ヨーロッパでパン呑みは日常生活に普通に存在すること
・日本ではワインとパンの歴史が短く発展途上の状況
・日本のこれからの食文化はパンのウエイトが高くなる!?

みなさんもご存じの通り、ヨーロッパの人々は昼休みにもワインを呑んでしまうほどです。パンのような日常的な食材とワインが一緒に楽しまれてきたのも頷けますね。日本と大きく違うのは、フランスは夕食のウエイトが高いため、昼はカフェや持ち帰ってバゲットやサンドイッチなどと軽く済ませるため、パンを食べることが多いようです。

フランスにはこんな格言もあります。
Bon pain et bon vin et tu feras un bon chemin.」おいしいパンとワインがあれば良い道ができる

フランス人にとって、パンとワイン(いったらチーズも)は一緒になくてはならないものなのですね!

日本ではあまりパンとワインという組み合わせで楽しむことが少なかったのですが、それは「ワインを吞むときは気軽にではなく構えて食べる」ところがありました。お米文化、麵文化が根強いこともあるのでしょう。また日本には日本酒、焼酎と独自の素晴らしい文化があります。それらの影響もあり、ワインが浸透しきらず「特別な日に飲むもの」とされてきたと考えられます。「ワインは栓を抜いたら呑み切らないといけない?」や、「保管がすごく難しい」などの誤解もまだまだあるのではないかと考えます。これについては改めてご説明しますね!

では、日本ではこれからどのような食生活になっていくのでしょうか?
はっきり申し上げると、日本のパンは世界的に見てもとてもレベルが高く、おいしいと思います。これは作業工程を含め、日本の職人気質がそうしているのかなと思います。今ではランチをカフェで済ませる人も多く見受けられます。それだけ「パン」というものが生活に根付いてきているのだと思います。
昼休みにワインを!というのは難しいでしょうけど(笑)食生活に充実を求め、結果としてパンが選ばれてきている昨今、これからはパンとワイン(お酒)という組み合わせが重要になってくると思います。

そんな中、一つご提案したいのは、気軽なパン呑みです。
平日仕事終わりに買い物を済ませ、家の近所のパン屋さんに立ち寄り、少しのパンとワインを食して帰る。パンはクロワッサン、ワインは少し重めの白ワインがおすすめですが、夕方のパン屋さんにはクロワッサンが残っていないかも!?そんな時はバターを使った生地のパンを選ぶとよいでしょう。パンに練りこまれたバターと白ワインの醸造工程で出るバターのような香りがとても合い、素晴らしいひと時を演出してくれます。一日の疲れもここでリセットできますね。
また、休日には友だちとランチタイムにパン呑みを。お互い自分の好きなサンドイッチとワインを注文して楽しいひと時を過ごします。ご時世もありますし、それぞれ別皿で注文することで気を遣わず楽しめる要因になりますね。
これってこの時代に本来すべき呑み方ではないでしょうか?そもそも外でお酒を呑むべきか?議論はあるのかもしれないですが、色々と注意をしながらこんな日が来たら私はうれしいです。

SakeWineLover

20年ほど前に訪れたフレンチレストランにて一流のソムリエのサービスを受けて、ワインと料理を一緒にいただくことでの相乗効果に魅了される。ワインだけではなく、日本酒や焼酎、リキュールなど、地域に根差したお酒と世界各国のパンとのペアリングを常に模索しています。 好きなワインはパワフルなオーストラリアワイン、繊細なフランスワイン。最近は日本ワインについてもパンとの相性を深く探っています。 ワイン講師やレストランへの酒類全般のプロデュースを行ない、出張ワイン会などを企画開催しております。このコラムをきっかけに、パンとお酒のペアリングを色々な角度から検証してまいります。

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2件のフィードバック

  1. yasyas より:

    「おいしいパンとワインがあれば良い道ができる」一日の自分のご褒美にパンとワインを手に家路に向かうようなパン屋さんがあればいいなぁ~。

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