パンと白ワインについて

ワインとパンの関係性を知ったうえで、実際にパンとワインのペアリングについてみていきましょう。
まずはじめに試していただきたいのはパンと白ワインです。
白ワインといっても、こってりしたもの、あっさりしたもの、酸味の強いもの、アミノ酸を感じるもの、様々なものがあります。ブドウの種類もありますし、収穫までの間に浴びた総日照時間も地域によって違うので、味が異なってくることも納得できるでしょう。ここでは数種類のブドウ種のワインをご紹介したいと思います。

お勧め白ワイン

①ソーヴィニョン・ブラン
野菜をはさんだパンにソーヴィニヨン・ブラン種の白ワインを合わせてください。ソーヴィニヨン・ブランには地域にもより香りが異なってきますが、おススメは冷涼なフランスのソーヴィニョン・ブランです。ワインにハーブのような(私個人はピーマンの青臭さと思います)香りが出てきます。パンにもそのハーブの香りを表現してあげると味に統一感が出てきます。

②シャルドネ
シャルドネは世界中で作られている最もメジャーな品種です。このブドウはマロラクティック発酵という方法で作られることが多いワインです。ワインに含まれるリンゴ酸(酸味)が乳酸菌の働きによって乳酸と炭酸ガスに分解される発酵のことをいいます。これによりワインの酸味は和らげられまろやかになり、乳製品系の香りが生じます。バターなどを用いたクロワッサン、デニッシュ類などと特に相性がよいでしょう。

③シュール・リー(醸造工程)
フランスのロワール地方のミュスカデ種のワインや、日本の甲州種のワインなどにも用いられる醸造方法ですが、シュール・リーとは「澱の上」という意味で、醸造する際に出た澱をそのままタンクの底に残した状態で白ワインを製造します。これにより旨味(アミノ酸)が高められます。アミノ酸が豊富なチーズなどをサンドしたパンと合わせてみたらおもしろいですね。シュール・リーは一定のルールの元作られるワインのため、ワインボトルのラベルに表記が必要になります。ラベルに「シュール・リー」の表記がありますのでぜひ探してみてください。

難しいことを書いてしまいましたが、まずはいろいろと試してみてください。シンプルなバゲットはどんな白ワインでも合います。まずはいろいろ合わせてみて、あとは楽しくひとときを過ごす。これが大事だと思います。

SakeWineLover

20年ほど前に訪れたフレンチレストランにて一流のソムリエのサービスを受けて、ワインと料理を一緒にいただくことでの相乗効果に魅了される。ワインだけではなく、日本酒や焼酎、リキュールなど、地域に根差したお酒と世界各国のパンとのペアリングを常に模索しています。 好きなワインはパワフルなオーストラリアワイン、繊細なフランスワイン。最近は日本ワインについてもパンとの相性を深く探っています。 ワイン講師やレストランへの酒類全般のプロデュースを行ない、出張ワイン会などを企画開催しております。このコラムをきっかけに、パンとお酒のペアリングを色々な角度から検証してまいります。

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2件のフィードバック

  1. yasyas より:

    日常ワインは、やはり白ワインかな。ソーヴィニョン・ブランは何でも合いそうだし、シャルドネはパン呑みに相性が良さそうですね。クロワッサンを白ワイン飲みながら食べるのは経験ないですが、やってみたいな。シュール・リーは知りませんでした。白ワインだけで重めのワインなんですね?

    • SakeWineLover より:

      白ワインは基本的にパンとの相性を合わせやすいので常備したいですね。
      クロワッサンは白でも泡でもOKです。やはりシャルドネとの相性がよいですね。
      シュール・リーはミュスカデというブドウが多いのですが、おそらく、単純にワインとしてのポテンシャルが低いブドウなのでアミノ酸を増やす醸造方法を実践しているのでしょうね。シャルドネでシュール・リーはあまり聞いたことがありません。

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